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ドワンゴの『新卒受験料制度』は違法!厚労省が行政指導。経緯の振り返りまとめ

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ドワンゴグループが2015年春卒業予定の新卒採用で実施した『新卒受験料制度』

厚労省が、『ドワンゴ新卒受験料制度』を次期新卒の採用試験では自主的に辞めるよう行政指導したことが明らかとなった。


ドワンゴグループ『新卒受験料制度』をめぐる経緯の振り返り。


1.ドワンゴ(dwango)新卒入試試験の受験料制度


ニコニコ動画のニワンゴ等の関連会社を持つドワンゴグループが2015年春卒業予定の新卒採用において、首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)在住の学生に対して2525円の受験料を徴収すると発表した。
新卒入試試験の受験料制度導入について|dwango

当然ネット上で批判が殺到する。


2.ドワンゴ受験料制度発表を受けての他社の反応

その後、他社が新卒採用試験でドワンゴの受験制度に便乗。逆に報奨金を出す会社があらわれた。

・ベンチャー企業、株式会社Bark to Imagine(バークトゥイマジン)
就職活動生のみなさんへ|barktoimagine 2015年新卒採用サイト

「こんなちっぽけなベンチャー企業を受験してくれてありがとう」制度。採用試験を受けてくれたら2525円の奨励金を貰える企画。

・リクルートの関連会社、株式会社オールアバウト

新卒入社試験の奨励金導入について(現在ページは削除されている)

株式会社ドワンゴの新卒入社試験を受験し受験料を支払った”本気の学生”に対して、2500円の奨励金を貰える企画。


3.ドワンゴが報奨金制度を実施した企業を批判


ドワンゴは他社が実施した報奨金制度に対し「茶化した行為」として自社のホームページに批判文を掲載。

受験するとお金がもらえる会社のご案内
|株式会社ドワンゴ(現在ページは削除されている)


4.オールアバウト、ドワンゴの批判を受けて企画中止


ドワンゴに名指しで批判された株式会社オールアバウトは
自社のホームページ謝罪文とともに企画の募集を即時終了した。

新卒入社試験の奨励金制度の中止について
|株式会社オールアバウト(現在ページは削除されている)

(なお、株式会社Bark to Imagineの
「こんなちっぽけなベンチャー企業を受験してくれてありがとう」制度は25名限定だったため最後まで募集完了したようだ。)


5.振り返って思うこと。ダサい事件…

ドワンゴが一石を投じて他の企業も「じゃあ我が社も手数料取るわ!」と言う流れは起こらず(起こったら嫌だが)逆に奨励金を出すと言う会社が出現する。報奨金企画は短絡的な便乗PR乙だが、新卒学生にとって悪くない流れだったように思う。

 それをドワンゴが「俺が投げた石そっちじゃねえから!」って言っちゃった所がダメダメだったなあ。格好悪いにも程がある…

しかも、「受験するとお金がもらえる会社のご案内」
批判ページタイトルから分かると思うが、本文も痛烈に皮肉った内容。茶化した行為と罵りながら茶化し返す大人げない。ドワンゴ最初から最後まで悪手に間違いない。


厚労省が行政指導。『ドワンゴ新卒受験料制度』は違法


これで話は終わったかと思いきや、遂に厚労省が行政指導したとのニュースが。

ドワンゴ就職受験料、厚労省が中止求め行政指導|YOMIURI ONLINE


来春卒業予定の大学生らの採用を巡り、大手IT企業「ドワンゴ」(東京)が入社希望者から受験料を徴収する制度を導入した問題で、厚生労働省東京労働局が 「新卒者の就職活動が制約される恐れがある」として、職業安定法に基づき、次の2016年春卒の採用から自主的に徴収をやめるよう行政指導をしていたこと がわかった。
同社は「対応は今後、検討する」と説明している。


労働者の募集に関し、職安法は「いかなる名義でも報酬を受けてはならない」と規定。厚労省は指導の中で、ドワンゴの受験料が「報酬」にあたるかどうかは明確に判断しなかったといい、同社の担当者は「受験料は報酬にはあたらない」との認識を示している。


次期新卒の採用試験では『ドワンゴ新卒受験料制度』を自主的に中止するよう厚労省がドワンゴに勧告。ドワンゴは検討すると回答したようだ。

リクルート(オールアバウト)が日和ったから厚労省が出できた!

厚労省よくやった!と言いたいがしかし…

うーむ

ちょっと微妙感があるな。

厚労省は
『受験料制度が他社にも広がれば、お金がない学生の就職活動が制約される恐れがある」』
『職安法は「いかなる名義でも報酬を受けてはならない」と規定』
と指導したようだ。

前者はただの「危惧」
後者は「報酬じゃないなら良いんだ?」

たしかに「全額寄付するから報酬ではない」とするドワンゴの主張は無理ありすぎる。これが通ったら幾らでも悪用できる…。ドワンゴの「不明瞭な受験料の徴収」は職安法の規定に違反するから駄目!と言う行政指導は当然の措置。ドワンゴの受験料制度は今期限りになるだろうな。

しかし、受験料徴収ダメ絶対!ではない。企業が手数料取らないのはあくまで社会的な慣例。厚労省の主張『受験料制度が他社にも広がれば、お金がない学生の就職活動が制約される恐れがある」』は「ぼやき」の域を出ない。

企業側は採用試験を行うコストがかかるのは事実で、将来的には受験手数料を取る企業が出てもおかしくない気がする。(追記:必要経費を徴収するのは違法ではないようだ)

とは言え、周りの企業が採用試験が無料の中、手数料を取るのは企業イメージが良くない。実際に行う企業はほとんど
存在しないようだ。そんな中ドワンゴが強行した事は『一石を投じる』行為としては、まんざら失敗じゃなかったのかも(物議を呼んだという意味で)

ただ、ドワンゴの
受験料制度を採用した理由「本気の学生にエントリーして欲しい」「金儲け目的ではないので受験料は全額寄付」と言う美辞麗句。その実は、受験者に身銭を切らせることにより、気軽にエントリーされるのを防ぐ経費削減の魂胆は丸見え。

コスト削減のために「採用をふるいにかけることを大義名分で正当化する主張」に厚労省がノーを突きつけた形は結果的に評価できる。


まとめ


ドワンゴの『一石を投じる』(笑)行為は、他の企業は逆に報奨金を出すと言う波紋が起こった。現状、小手先の小細工で大企業が社会の慣例を「一抜けた」出来る状況ではないのかもしれないな。

まあ…多かれ少なかれ企業は採用を水面下でふるい落とすのは当たり前なので、今回厚労省の対応によって今後の採用試験に何か影響する事も無さそうだ…

しかし「受験料を取る行為を良しとしない」と言う厚労省の牽制とも取れる表明は、雇用される側にとって心強い言葉かもしれない。いや、あまり「強く」はないか…(ーー;


…ともあれ、採用試験で金取るのは色々駄目だろっていう世論であって良いと思う。


おわり

↓ドワンゴ新卒受験料制度についての過去記事もどうぞ

ドワンゴが『受験料制度』の意に沿わない批判に対し全方向射撃中。
ドワンゴ新卒受験料制度にカウンター?!「受験してくれたら2525円差し上げます」会社が登場しちゃった件。

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